【トルトを活用して通いの場等における転倒リスク者、認知機能低下者(MCI)の早期発見をし、対象者が自身の状態を理解して自立した生活が維持できるよう支援する】
岐阜県から平成医療短期大学・井上忠俊講師と学生4名、作業療法士、生活支援コーディネーター兼認知症地域支援推進員、伊東市役所高齢者福祉課から3名、すでにトルトを導入しデイで活用している当法人の奥野苑デイサービスセンターも参加し、総勢11名による実態調査が行われました。
月曜日のご利用者様は最初は緊張の面持ちでしたが、学生さんとの会話がはずむにつれて、笑顔で ご協力くださいました。
3つの検査と家でもできる体操を行いました。
●頭の体操
認知機能(MMSE) 例)ここはどこですか?今日は何日ですか?など
●ペットボトルゲーム
注意課題(p-game)
・ペットボトルキャップに、1~25の数字が書いてあります。
・数字が不規則に並んでます。
・数字の順番に1個づつ取ってスタッフにください。
・同じ数字を25個乗せてください。
・できるだけ急いでください。
・片手・両手ともにOKです。
「早いって言われた~うれしい~♪」
●計算しながら歩行
歩行解析アプリ「トルト」撮影(計算歩行)
・100から2ずつ引いてください。
・測定者に聞こえる声で言ってください。
・100から声に出してください。
・途中で足を止めないでください。
・急ぐ必要はありません。いつもの感じで歩いてください。
・ゴール地点まで歩いてください。
●家でもできる転倒予防に繋がる運動
ストレッチ①
・肩を後ろで寄せ合う(3秒保持)
・腕を前に引き出す
・背中を丸める(3秒保持)
ストレッチ②
・膝を伸ばして前に出す
・背中を伸ばしたまま体を倒す
・腿の裏が伸びてきたと感じるまで体を倒す ※指先を触らなくてもOK
ストレッチ③
・踵上げ(カーフレイズ)
・できる人は何もつかまらず
・つま先までしっかり伸ばす
・上げたところで3秒保持
●筋力増強運動
・ワイドスクワット
・できる人は、手を使わずに腰を落とす
●デュアルタスク
・1~10まで数を数えながら、足を動かします。
・3の倍数で手を叩きます。
●デュアルタスク②
・その場で足踏みをします
・指示に従って一歩進みます(前、後、左、右)※声を出しながら
ステップアップ!
・言われた方と逆の方向に進む(「前」と言われたら「後ろ」に進むけど、声は「前」と言われた方を言う)
・立ってでも座ってでもOK!
今回のこの取組は、伊東市内の自立デイサービス3ヶ所で行われ、令和5年9月7日の伊豆新聞にも掲載されました。
以前から伊東市の歩行解析アプリ「トルト」を使って、すべての曜日で通常歩行の撮影を行ってきました。バランスの取れた歩行ができているか、解析したデーターが届き、今後の対策に活かされます。
要介護状態になる理由として、認知症、脳卒中、骨折や転倒が主となっているため、介護予防として、まず転倒リスク改善が必要となります。
このようなアプリや家でも簡単にできる運動を取り入れて、介護保険に頼らない、健康寿命を伸ばすお手伝いをしていきたいと思います。